乗馬の勧め

大学馬術部に入る新入生の動機

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乗馬の勧めの中の人

父親が乗馬の仕事をしていた関係で2歳から乗馬を開始。 大学では強豪と言われる馬術部に所属していた。 乗馬歴21年ほど。 インターハイ、国体、全日本に出場 初心者やこれから始める人にフォーカスを当てた記事を執筆

岩手医科大学馬術部のTwitterから

筆者も4年間経験した大学馬術。この春から色々な思いを持った新入生が入ってくる。

今回はどんな思いを持って入ってくる人が多いのかという内容で記事を掲載しようと思う。

動物が好きで始める人

動物好きの人にとって馬術は最高のスポーツだ。

人馬一体という言葉があるように、馬術は普段世話をしている馬にまたがり競技に出てスポーツをすることになる。

よく馬術では「世話が7割、乗りが3割」と言われている。

筆者も一日中馬の世話をして、少しの時間騎乗するという日々をすごしていた。

しかし動物好きの人からすればそれはとても楽しい時間であると思う。

馬小屋の掃除からブラッシング、装蹄と呼ばれる爪のケア、飼料の管理・・・書き出せないほどの世話をするのだ。

たくさん手をかけた馬にまたがって、競技会に出て好成績を出したり、競技会で失敗しそうになったのを馬に助けられたりすると

「普段たくさん世話をしていて良かった!」と強く感じることがある。

それこそが動物好きの皆さんの醍醐味ではないだろうか?

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競技者としてのステップアップ

幼いころから馬術をしていた人にとって、大学馬術はステップアップの大きな舞台だ。

現在世界で活躍するオリンピック選手の多くが大学馬術を経験している。

大学馬術では全日本学生を最大の目標として日々トレーニングを行っている。

全日本学生では障害、馬場、総合の三種目の競技を行っており、主力選手は全ての競技の技術を必要とされるのだ。

(三種目に出場しない大学もあるが)

この三種目を練習することによって高校までは障害の選手としてトレーニングを行っていた学生が

大学四年には馬場の選手として大成したり、総合の選手としてオリンピック候補になったりということが

いままでも多くある。

また全日本常連校になれば、全国から同世代の上手な子が集まってくるため

良い意味での刺激も多く、それまでの騎乗スタイルから一変する学生も多い。

獣医師への進路を考えている人

獣医学部がある大学には馬術部があることもとても多い。

大学馬術部では馬のケアは学生自らすることが多く、獣医学生にとってある意味臨床のような経験を積むことが出来る。

座学ではわからない生きた経験を将来に生かすという意味ではとても重要な経験になるだろう。

また獣医としての就職先に「競馬の世界」は大きな受け皿となっている。

競馬と乗馬は違うスポーツのように思えるかもしれないが、実は根幹は全く一緒なのだ。

もし獣医として競馬の世界へ進むことがあった場合、四年間の馬術部生活はかけがえのない大切な経験になるだろう。

なんとなく入部した人

なんとなく体験乗馬をして、楽しそうだから入ったという人もいるだろう。

そんなあなたはとても良い選択をしたかもしれない。

それはこれから経験する馬術部生活は大人になってからほぼ体験することが出来ない事だからだ。

もし社会人になって乗馬を始めようとした場合、乗馬クラブの入会金やら月々の会員費、馬具の購入費など諸々お金がかかる。

また競技会などに参加しようと思うと、休日もすべて馬術に使わなければならないことも多い。

そう考えると20代の若手社員としては厳しいのが現実だ。

その後もなかなか働きながら乗馬クラブを継続するのは厳しい人が多いので

大学生という時間的余裕がある時に経験できるのは非常に良い経験になるだろう。

そして何よりお金がかからないで馬術が出来るということがかなりのメリットになる。

基本的に部費で賄っていることが多い馬術部は個人の持ち出しは少ない。

(部費バイトといって労働力を提供する場合もあるが・・・)

そんな馬術部に入部したあなたは是非4年間通して頑張ってみてほしい

最後に

その他にもいろいろな動機で馬術部に入ったひとがいると思うが、私が長年馬術をしてきた中ではこのようなきっかけで馬術部に入った人が多かった。

現在OBとして同窓会などに行くといかなる理由で馬術をはじめた人でも「最高の思い出」として楽しく盛り上がっている。

ぜひこの春から入部した皆さんには楽しい馬術部生活を送ってもらいたいと思っている

 

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