乗馬を習う際、一般的な一日の流れ

乗馬を習う際、一般的な一日の流れ
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乗馬の勧めの中の人

父親が乗馬の仕事をしていた関係で2歳から乗馬を開始。 大学では強豪と言われる馬術部に所属していた。 乗馬歴21年ほど。 インターハイ、国体、全日本に出場 初心者やこれから始める人にフォーカスを当てた記事を執筆

さてこれまでの記事で書いてきた事を元にあなたや家族が乗馬クラブや乗馬少年団、部活に入ったとする。そこでこれから行われる練習や一日の流れを紹介しようと思う。

※これは一つの例であって、各施設、夏か冬かなどによって内容は違ってくる。あくまで一例として考えてほしい。

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まず一般的な乗馬は作業7:乗り3くらいの割合だ。これを頭に入れてこの記事を読んだら理解しやすいと思う

あなたがお金持ちのセレブ乗馬をしない限り、だいたいこのような流れの一日を過ごすことになるだろう。

乗馬クラブ一日の流れ※一日中乗馬施設にいる場合

  1. 早朝〜朝:厩舎作業(主に馬房掃除)・朝飼い葉付け・騎乗・手入れ
  2. 午前中 :厩舎作業(馬房掃除以外も)・騎乗・手入れ
  3. 昼   :厩舎作業(その他)・昼飼い葉付け
  4. 午後  :厩舎作業(その他)・騎乗・手入れ・夕飼い葉作りなど
  5. 夕方  :馬場整備・馬具整備・洗濯・掃除・夕飼い葉付け・締め作業

学生馬術部の流れ(学校に厩舎がある場合)

  1. 早朝〜朝:厩舎作業(主に馬房掃除)・朝飼い葉付け・騎乗・手入れ
  2. 午前中 :授業
  3. 昼   :授業・昼飼い葉付け
  4. 午後  :授業・厩舎作業(その他)・騎乗・手入れ・夕飼い葉作りなど
  5. 夕方  :馬場整備・馬具整備・洗濯・掃除・夕飼い葉付け・締め作業

JRA主催乗馬センター少年団の流れ(主に土日練習)

  1. 朝   :厩舎作業(主に馬房掃除)・騎乗・手入れ
  2. 午前中 :騎乗・手入れ
  3. 昼   :厩舎作業(その他)・昼飼い葉付け・早い子はここで解散
  4. 午後  :厩舎作業(その他)・夕飼い葉作りなど
  5. 夕方  :馬具整備・洗濯・掃除・夕飼い葉付け・締め作業

前置きにも書いたがここに書いた流れが全てではない。ただ乗馬をやっている人にこの流れを見せたらだいたい合っていると言うだろう。

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さてこれから乗馬を始めようと思っているあなたがこの流れを見たらどう思うだろうか?

随分作業ばかりしているな、これでは作業員ではないかと思うかもしれない。

しかし乗馬というのはそういうものなのである。

馬という動物は本来あのような狭い馬小屋で生活をする動物ではない。広い草原の中でのびのびと生活をしている。自分がした糞尿の上に寝ることなどあり得ない環境で生活しているのだ。

それを人間の都合で狭い馬小屋に入れているのだから汚れの世話をしてやるのは当然なのである。

ちなみにこの作業、他の記事でも書いたがフィットネスという意味では絶好の運動になる笑

www.joubanosusume.tokyo

上記それぞれの流れについて少し説明しようと思う

乗馬クラブの流れ

乗馬クラブではお金を出せばすべての作業を丸投げし、本当に乗ることだけをすることが可能だ。それには多額のお金が必要になるし、私としてはおすすめしない。

何度もこのブログで説明しているが、作業も含めて乗馬、愛情を注げば馬は返してくれるという思いを私が持っているからだ。

ぜひ積極的に作業に参加し、色々な観察をしてほしい上達のヒントがそこには眠っているはずだ。

部活の流れ

学生は授業をしながら馬を管理することになる。学校から離れた乗馬クラブや施設を間借りしている部活の場合厩舎作業はその施設のスタッフが代行してくれることが多いが、自前で厩舎と馬を持っている場合は授業の合間で世話をすることになる。

文武両道という言葉があるが、学生馬術はその上をいく学業、作業、練習の3つを体現することになる。

少年団の流れ

JRAの少年団は競馬場やトレセンに付随する乗馬苑(乗馬センター)で行われている。この乗馬苑はJRAの職員が常駐し、指導から乗馬の管理まですべてを行なっている。この職員の元、少年団の生徒たちはすべての事を教わるのだ。クラブや部活と似ているが、職員の補助的な作業が多く自分たちで時間を決めたりすることはない。言われた事をしっかりこなしていくうちに物事を覚えていくようなスタイルで一日を過ごす。説明が難しいが任されることは少ないが、その枠の中で生活をすれば一通りのことは覚えると言った感じである。

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 もう一例

この流れの他に全然違う流れとしては試合会場での一日がある。

試合会場ではタイムテーブルという出番表がすべての時間を決める指標となる。このタイムテーブルの中で自分の出番はいつなのかによって、朝飼い葉の時間が決まり、それによって人間の起床時間も決まる。また厩舎作業はないが、膨大な数の道具の搬入と撤収作業がある。これは馬運車を横付けできる試合会場厩舎なら良いが、少し離れると日頃の作業以上に疲れる。

また馬は試合会場に到着したその日に試合をすることは少なく、前日より前に会場入りすることがほとんどだ。人間はその出発の前日にはすべての道具をまとめて出発準備もしなければならない。

まとめ

今回は乗馬を習う際の一般的な一日の流れについて紹介させてもらった。私は色々な場所で乗馬をしてきたが、そこで身についた事として自覚しているのは時間の逆算だ。

一日の流れを大きく頭にイメージし、逆算してどう時間を使っていくのかという事はやる事が多い乗馬の生活で重要な事だ。最初は指導者に指示された通り動くジュニアでも回数をこなしていくうちに身につくことになる。

ぜひ乗馬を始めようと思っている人はこの一日の流れを見て、自分の生活の中でどれくらい乗馬に時間を使えるか考えてみてほしい。その手助けになるブログになればと思っている。