高校乗馬を始める場合どうやって上達するのか?

高校乗馬を始める場合どうやって上達するのか?
The following two tabs change content below.

乗馬の勧めの中の人

父親が乗馬の仕事をしていた関係で2歳から乗馬を開始。 大学では強豪と言われる馬術部に所属していた。 乗馬歴21年ほど。 インターハイ、国体、全日本に出場 初心者やこれから始める人にフォーカスを当てた記事を執筆

高校に入学し、学内に珍しい乗馬部(馬術部)があったとする。

そこでいい経験になると考えたあなたは入部をしたとする。では3年間でどういった練習をしていくのか?

本日はそのことについて紹介しようと思う。高校生初心者ライダーにはぜひ読んでみてもらいたい。

※ちなみにこの記事の高校生ライダーとは高校入学と同時に乗馬を始めたライダーを指し、幼い頃から乗馬クラブで乗っていて名門高校馬術部に入学するような子ではない。一から始めた場合のことをさす。インターハイ・国体・全日本の目指し方は後日別記する。

f:id:poyoyoyon:20180222153555j:plain

1年生

まずは一連の作業と乗馬の基本についてどんどん吸収してほしい。

乗馬に関しては何時間もあなたの基礎練習に付き合わせるわけにいかないので(相手は動物なので運動時間にも限界がある)、先輩が乗っている姿を見たり、YouTubeを見たり、馬術の本を読んだりして知識を深めてほしい。

秋になる頃にはちょっとしたスラロームの試合などに出場できるかもしれない。まずは基本練習を反復して体に覚えさるのが先決だ。

作業も率先して行うのが望ましいだろう。作業をしているうちに見えてくる馬の特徴など乗るだけが乗馬ではない。

f:id:poyoyoyon:20180222144241j:plain

2年生

この頃にはちょっとずつ障害を飛ぶことも出てくるだろう。その際意識してほしいのはあなたより乗っている馬の方が知識も経験も豊富ということだ。馬は決して頭の悪い動物ではない。基本的に高校乗馬に使っているような馬は障害に向ければ向かってくれるような経験豊富な馬が多い。

あなたは次に向かう障害を指示して馬の邪魔をしないようについていけば良いだけだ。

そして後輩の指導を積極的にしてほしい。これは筆者の経験から考える上達法だが、後輩に教える際わかりやすいように順序立てて物事を話そうとすることによって、自らの頭の中が整理され上達につながる。人に教えながら自ら復習するのだ。ぜひあなたが体験したこと、上手くいくために工夫したことをどんどん後輩に教えてあげてほしい。結果として自分の上達につながるはずだ。

f:id:poyoyoyon:20180215150951j:plain

3年生

いよいよインターハイも見えてくる3年生、ここまでにB級、もしくは中級、もしくは2級など各団体が主催する認定資格をとっておいてほしい。大丈夫真面目に部活に取り組んでいれば取れるはずだ。この資格と6月に行われる地区予選を勝ち抜けば、晴れてインターハイ出場だ。

高校馬術の場合、各県に1つや2つという数の高校しかないことが多く、いわゆる県大会がない。その代わりいきなり関東、東北、近畿など地区の大会へ出場することになっている。

このように全国へ進めば大学馬術部推薦入学の道も開けるのだが、もし自分がそうでないと思った場合馬に関係する仕事につきたいのかという選択を考えてほしい。

競馬の道へ進みたいのか、乗馬クラブ等で働きたいのか、中央競馬会の職員になりたいのか・・・などなど乗馬は多くの職業選択が可能なスポーツだ。もし競馬の道へ進みたい場合はぜひ3年生の時に考えてほしい。

さて話は戻って、3年生インターハイとは限らず、大きな試合に出る際の心構えだが、基本は2年生の時と同じ「馬の邪魔をしない」に限る。3年生になったとはいえあなたと馬には大きな経験の差があるはずだ。もちろん2年生の時より難しい馬に乗ることも増えているかもしれないが、とはいえ新馬で試合に出ることなどない。

無理にこねくり回すと逆に馬の邪魔をしてしまうのだ。まずは心を落ち着けて経路をしっかり頭に入れ、障害間の間歩を覚えて挑んでほしい。

そうすれば必ず良い結果がついてくるだろう。

乗馬はサッカーなどの加点スポーツではなく、失敗すれば減点されていくスポーツだ。何事もなく普通に帰ってこれば勝てるのである。

部活の全試合も終わり、後輩達に代を譲ってもぜひ厩舎に行って馬の世話をしてやってほしい。他のスポーツと違って引退で全て終わりではないのだ。

あなたの為に3年間走り続けてくれた馬は今日も朝から餌を食べ、馬房を汚し、運動をしたくて待っている。感謝の気持ちを持つことが乗馬だけでなく今後の人生においてプラスになる。筆者はあなたの人生において乗馬をして良かったと思ってほしい。