効果的な練習【アブミあげ・鐙上げ】の方法とメリット

効果的な練習【アブミあげ・鐙上げ】の方法とメリット
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乗馬の勧めの中の人

父親が乗馬の仕事をしていた関係で2歳から乗馬を開始。 大学では強豪と言われる馬術部に所属していた。 乗馬歴21年ほど。 インターハイ、国体、全日本に出場 初心者やこれから始める人にフォーカスを当てた記事を執筆

初心者だけでなく、中級者くらいまで効果的な練習として上げられるのが「アブミあげ」だ。

今回はこの鐙上げについて説明しようと思う。練習の参考にしていただきたい。

アブミあげとは?

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読んで字の如く、アブミを履かずに騎乗する事である。初心者の練習方法として昔からやっており、常歩から駈歩まで全ての歩法にてする事が可能。

特にアブミ上げの軽速歩はシゴキと思えるくらい辛い練習で、筆者も内ももがすれて血だらけになるくらい練習した(懐かしい思い出だ泣)

効果として期待できる事

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アブミを履かずに乗ることにより、馬の動きをしっかりと感じることができるようになり、上達の速度が上がると言われている。また初心者が悩む正反動を取る、軽速歩の手前を下を見ずにわかるなど、このアブミ上げをすれば理解するのが早いと筆者は思っている。

また足全体で馬体を包むように挟んで乗るや、かかとを下げて乗るなども理解が早まるだろう。

その他にも体幹の強化や、姿勢の矯正、バランス感覚が磨けるなど良いことばかり効果が出るのがこのアブミ上げだ。

反面とても辛い練習

良い効果が出る。トレーニングになる。矯正ができる。など素晴らしいアブミ上げだが、問題は慣れるまではとても辛いのだ。まずアブミがないことで、バランスが取りにくい、内ももが擦れる、軽速歩などすれば体力の消耗がすごい、障害を飛べと言われたらもっと辛い。

いくら後でいい効果が出ると分かっていても「シゴキ」としか考えられないほどの辛さが待っている。

筆者はこの辛いところで頑張るからこそ矯正や上達につながると思っているが、多分自分一人ではこの辛い状態まで練習を持っていくのは厳しいだろう。嫌になってしまうのだ。

もし可能であれば、あなたの指導者に「アブミ上げの練習をしたい」と伝えてみてほしい。多くの指導者は筆者と同じようにアブミ上げの効果をわかっているはずだ。

人に見てもらうからこそこの辛い練習を行うことが可能になるのであって、自らの力で辛い練習は厳しいだろう。

 使わないなら外してしまえ

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この話を聞いて「アブミ上げ」をしてみよう!と思った「ドM」なあなたへ筆者から少しばかりのアドバイスをお伝えしようと思う。

アブミがぶら下がっている革を鐙革と呼ぶが、この鐙革とアブミを丸ごと外してしまおう。この鎧革をクラの前でクロスするやり方があるのだが、鐙革が出っ張り内ももにすれてすぐ血だらけになってしまうのだ。外してしまえばその出っ張りも無くなり、擦れることもなくなる。

もし外している時間がない、指導者にダメと言われば場合の対処法はクロスする前にバックルを下方向へ下げてからクロスさせるのも良い。アブミの長さを変える際バックルを下に下げるが、その下げた状態のままクロスさせるのだ。

筆者も学生時代はこの方法で指導者の目を盗んで足が擦れるのを防止した。

アブミ上げは効果大の練習だが、擦れる鐙革には全くの効果がないのでぜひこの方法を試してみてほしい。

NG練習

最後にアブミ上げでやって欲しくないことをお伝えする。それは膝で締めて乗るということだ。辛いと膝で締めて乗ってしまうのだが、これでは重心が下に行くことはなくバランスが悪くなってしまう。また性格は扶助を使うことができなくなってしまうので、上達することがない。

膝で締めると少し楽な気がするかもしれないが、しばらくすると膝の内側が擦れて血だらけになるのでやめておいた方が良い。重心は下でしっかりと前を見て乗ることを意識してほしい。

まとめ

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アブミ上げの概要と方法について説明させてもらったが、筆者も本当に嫌というほどアブミ上げをした。その結果効果があったかというと間違いなく効果はあった。多分乗馬歴の長い人に聞いたらほぼ全ての人が「効果あり」というだろう。

ぜひあなたの練習場でも鐙上げをチャレンジしてみてほしい。